1歳で育てたい5つの力|初めての“自立”を支える子育てのヒント

赤ちゃんだった子どもが、自分の足で歩き、「自分で!」と意思を見せ始めるのが1歳。

この1年は、感情・身体・言語のすべてにおいて爆発的な変化が訪れる、まさに「人としての基礎工事」の年。

この記事では、発達心理の視点から「1歳で育てたい5つの力」と、その力を家庭で育てる具体的な工夫を紹介します。

1. 愛着と安心感(人を信頼する力)

人生最初の“人間関係の土台”。ここが安心できると、挑戦する力につながります。

・親や養育者との安定した関係=“心の安全基地”となる
・不安や泣きにも、寄り添ってくれる人がいるという経験が重要

【家庭での工夫】
・スキンシップの時間をたっぷり取る(お膝に乗せる・抱っこ・一緒に寝る)
・子どもの感情に「うんうん、そうか」と共感の言葉を返す

2. 粗大運動(歩く・登る・投げるなど)

体の発達は“脳”の発達に直結。どんどん動いて、刺激を受け取る年齢です。

・歩き始め・走り始め・しゃがむ・バランスを取るなどが育つ
・空間感覚、リズム感、距離感覚などもこの時期に大きく成長

【家庭での工夫】
・室内用ジャングルジムやソフトマットで安全に運動
・外でも“転んで学ぶ”経験を大切にする

3. 手先の操作(つまむ・入れる・出す)

「手で考える」とも言われる幼児期の手指運動。脳をダイレクトに刺激します。

・積み木・型はめ・ボタン・つまみなどの動作が活発に
・ご飯を手で食べたり、スプーンを使いたがるのも大切な練習

【家庭での工夫】
・積み木やリング差し、型はめパズルを遊びに取り入れる
・「こぼしてもOK」の環境で食事練習を応援

4. 模倣と言語の芽(まねる力・発語)

「ことば」は聞く→まねる→使うの順で育ちます。まずは“まねっこ”遊びをたくさん。

・1歳は“指差し”や“喃語”から“意味のある単語”へ進化する時期
・模倣遊びが言語とコミュニケーション力の基礎を作る

【家庭での工夫】
・動物や乗り物の「音まね」を一緒にやる
・「○○はどこ?」と問いかけて指差しを促す
・絵本の繰り返し読みや、身近な単語の名前付け

5. 自己主張と情緒の芽

「イヤ!」のはじまりは、自我が芽生えたサイン。まだ自分でも感情を扱えません。

・感情表現は豊かでも、整理やコントロールは未熟
・泣く・怒る・喜ぶが激しいのは自然な姿

【家庭での工夫】
・感情を否定せず、「~が嫌だったんだね」と受け止める
・気持ちを切り替えるための「お気に入りアイテム」を活用

まとめ:1歳の成長は“土台作り”。ゆっくり、でも確実に

1歳は「育てる」というより「芽が出てくるのを見守る」イメージ。

急かさず、でもたっぷりの愛情と刺激を与えることで、2歳以降の「やってみたい!」「話してみたい!」という行動の土台ができていきます。

タイトルとURLをコピーしました