はじめに:わが子の“わざと聞かない”行動に戸惑っていませんか?
「どうせ言っても聞かないんでしょ?」
「わざとイヤって言ってるように見える…」
そんなふうに感じてしまうのが、3〜4歳ごろの「イヤイヤ期」です。
本記事では、実際の親の体験をベースに、叱るのではなく“建設的に向き合う方法”を、心理学的なエビデンスも交えてご紹介します。
1. イヤイヤ期は「発達の一環」。むしろ成長の証!
3〜4歳ごろの“わざと反抗してくるように見える”行動、実は自我の芽生えと自己主張の現れです。
発達心理学ではこの時期の反抗は自然なものとされており、「親の気を引きたい」「自分で決めたい」気持ちの裏返しであることが多いとされています。
2. 基本対応:ルールは「毅然と・淡々と」伝えるのがコツ
子どもがイヤイヤと言っても、毎回親が感情的に対応してしまうと、子どもは“注目される行動”として学習してしまうことがあります。
【ポイント】
– 毅然と伝える:「これはしてはいけないこと」と一貫して伝える
– 淡々とルールを守らせる:大げさに怒らず、静かに区切る
– 事前に“予告”する:「あと5分で片付けだよ」と見通しを与える
例:「夜8時には寝る時間だよ。あと5分でおもちゃ終わりにしようね」
3. 癇癪(かんしゃく)は心配?どこまでが“普通”の範囲?
実は「癇癪」の頻度が多い・日常生活に支障をきたすレベルでなければ、発達の一部として見られることがほとんどです。
【専門家に相談した方が良いケース】
– 毎日のように激しく長時間続く
– 自傷や他害を伴う
– 睡眠・食事・登園に著しい支障が出ている
4. 軽い叩きや反発…怒るより「伝える」ことを続ける
子どもが反発するときにおこなう子供からのビンタやキックetc…軽い叩きや反発。これは「感情の表現方法」がまだ未熟なサイン。怒っても行動は改善しません。
【対応のポイント】
– 「叩かれるとパパは悲しいな」と気持ちで返す
– 「それはしてほしくなかった」と具体的に伝える
– やめられた時には「ちゃんとやめられたね!」とほめる
これを何度でも根気強く繰り返すことが大切です。
5. 親が怒りすぎたとき、どうフォローする?
子どものいやいやに耐えられず感情的に怒鳴ってしまった。おもちゃを勢いで捨ててしまった…。
そんな場面になることもあるでしょう。
そんな時でも大切なのは「次どうするか」
【対応のヒント】自分自身/パートナーと以下のように話してみてはどうでしょうか。
– 「昨日ありがとうね」と感謝で切り出す
– 「ちょっと大変だったね、あの時どう感じた?」と一緒に振り返る
– 「次はこうしてみない?」と代替案を示す
NG例:「昨日ヒステリックだったよね」と責めること
6. まとめ:焦らず、でも一貫して。親の“余裕”がカギになる
イヤイヤ期は、「親の根気」が何よりも大切な時期。
でもそれは“完璧に叱らず我慢すること”ではなく、親自身がクールダウンする仕組みを作ることでもあります。
– 一時的にその場を離れる
– 朝に短い「ふりかえりタイム」を作る
– 一人で抱え込まないように、家族でシェアする
おわりに:伝わるまで100回言ってOK!
「昨日も同じこと言ったのに…」
――大丈夫、それが“普通”です。
伝わるまで時間がかかるのが子ども。
根気よく、焦らず、ちょっとずつ関係を育てていきましょう。